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第119回学術集会(平成22年6月13日(日))

【一般演題】
胎児異常
・胎便性腹膜炎の4症例


高木 綾子, 金井 雄二, 望月 純子, 天野 完, 海野 信也
北里大学総合周産期センター産婦人科


胎便性腹膜炎は穿孔した腸管より漏出した胎便により生じる化学的腹膜炎で,特徴的な超音波所見を認めるため出生前診断が可能である.今回われわれは胎便性腹膜炎の4症例を経験したので報告する.2005年1月から2009年12月に妊娠分娩管理を行った5993例のうち,胎便性腹膜炎と診断された症例は4例(0.07%)であった.診断週数は26〜30週で,2例は胎児腹水,2例は腸管拡張による紹介例であった.腹腔内石灰化,腹腔内偽嚢胞をそれぞれ2,3例に認め,3例に羊水過多がみられた.Lorimerの分類では線維性癒着型1例,嚢胞型1例,汎発型2例であった.分娩週数は33〜38週で,羊水過多がみられた3症例はいずれも早期産となった.児の出生体重は平均2920g(2728〜3288g),Ap-S5分値7以下は3例であった.2例に合併奇形をみとめており,1例は膀胱膣ろう,24276;,ASD,右胸心,両側水腎症を,1例はCCAM,左腎低形成,右腎被膜下嚢腫を合併していたが,臍帯動脈血pHはいずれも7.2以上で,新生児予後は良好であった.4症例のうち外科的手術を要したのは繊維性癒着型の1例のみで,2例は腹腔ドレナージ治療にて軽快し,現在全例経口摂取可能な状態である.胎便性腹膜炎の原因疾患はトキソプラズマ感染症が疑われたものが1例,その他の症例では不明であった.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(2) 245-245, 2010


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