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<< 学会誌へ戻る Proteus症候群は，通称“エレファント・マン病”として知られる疾病であり，顔面や頭蓋骨の過誤腫，骨や皮膚，その他器官系の肥大化を引き起こし，これまで約100例程度しか記録が残されていない極めて稀な疾病である．今回我々は妊娠中の超音波検査にて顔面形態異常を経過観察し，出生後Proteus症候群が疑われた1例を経験したので報告する． 症例は32歳0回経妊0回経産．妊娠28週，顔面腫瘍が疑われ，当院紹介となった．4D超音波検査にて，鼻から上顎部にかけて2.5cm大の球状の腫瘤を認めたが，胎児well-beingは良好であったため，外来で経過観察とした．妊娠37週，骨盤位であったため，帝王切開術施行し，2,404g，Apgar score 1分後8点（5分後9点）の女児を分娩した．児は特有な顔貌で，顔面中央に4cm大の過誤腫を認め，口蓋裂，鼻腔閉鎖を認めた．低位鎖肛を認めたため，日齢0にブジーを行い，その後肛門形成術を施行した．また，心臓多発奇形（心室中隔欠損症，右室流出路狭窄など）を認めた． Proteus症候群の妊娠中および新生児期の報告はなく，我々の知る限りこれが最初の報告である． 日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(2) 246-246, 2010 |
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