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第119回学術集会(平成22年6月13日(日))

【一般演題】
胎児異常
・妊娠中期より認められた胎児巨大膀胱の1例


菅野 秀俊1), 野路 千智1), 三塚 加奈子1), 飯田 哲士1), 貴家 剛1), 内田 能安1), 前田 大伸1), 三上 幹男2)
東海大学八王子病院産婦人科1), 東海大学産婦人科2)


【症例】34歳,0経妊0経産,既往歴・家族歴なし,妊娠18週4日にて近医より紹介され当科にて管理されていた.妊娠22週頃より超音波検査にて胎児下腹部に嚢腫を認めており,徐々に増大傾向を示した.妊娠30週には7cm大となったためMRI検査を施行したが,嚢腫は下腹部正中に存在しており,またこの嚢腫の他に膀胱を認めなかったことから拡張した膀胱の可能性が示唆された.しかし羊水量の異常や腎盂尿管の拡張所見は認めなかったため経過観察とし,妊娠38週6日に自然経膣分娩となった.児は3024g女児,Aps8−8,明らかな外表奇形はなく,生後より自尿は少量しか排泄されなかったため適宜圧迫にて排尿を認めていた.日齢4に膀胱造影施行し,膀胱の拡張所見はあるものの膀胱尿管逆流の所見はなく,また水腎症や水尿管症も認めなかった.全身状態良好のため日齢8に退院となり,現在外来経過観察中である.【考察】胎児期に巨大膀胱を認める疾患としては下部尿路閉塞,megacystis-megaureter症候群やCIIPSやMMIHSといったHirschsprung病類縁疾患などが鑑別として挙げられるが本症例では現在のところそのいずれにもあてはまらず,原因不明の神経因性膀胱と考えられている.しかし今後も尿路系感染等のリスクは高いと考えられるため,長期的なフォローアップが必要と思われる.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(2) 247-247, 2010


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