関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第119回学術集会(平成22年6月13日(日))

【一般演題】
胎盤
・穿通胎盤を伴った糖尿病性ネフローゼによる子宮内胎児死亡症例の胎盤病理所見について


谷口 千津子1), 有澤 正義2), 乙刀@雅子1), 田島 浩子1), 小林 友季子1), 中村 友紀1), 平井 久也1), 内田 季之1), 鈴木 一有1), 伊東 宏晃1), 杉原 一廣1), 金山 尚裕1)
浜松医科大学産婦人科1), 都立大塚病院病理2)


糖尿病性ネフローゼ症候群を合併した妊娠中IUFDに至り,児を娩出後に陥入胎盤と診断し単純子宮全摘を施行した症例を経験した.【症例】36歳女性,2経妊2回帝王切開分娩.第1子妊娠時に糖尿病の診断を受けるも治療を自己中断していた.今回,無月経となり近医にて妊娠と診断され当科紹介となった.妊娠継続のリスクを説明したが,家族の強い意志で妊娠を継続した.妊娠21週以降より再三の督促にもかかわらず外来を受診しなかった.妊娠25週3日胎動消失を主訴に救急外来を受診し,子宮内胎児死亡・前期破水の診断で入院となり,分娩誘発により在胎26週2日416g,32cmの女児を死産した.胎盤は分娩後3日間娩出しなかった.MRIおよび超音波診断にて癒着胎盤の確定診断には至らなかったため,充分なインフォームドコンセントの下で全身麻酔下に胎盤の娩出を試みたが,大量の性器出血を認めたため子宮全摘術を施行した.【病理所見】胎盤は子宮後壁,内子宮口近傍に付着し,肉眼的に左右側壁筋層深部まで陥入していた.組織学的には内子宮口付近で筋層内から漿膜にかけてトロホブラストの侵入が認められ,免疫組織化学的検討にて穿通胎盤の診断となった.3度の臍帯炎及び絨毛膜羊膜炎が認められ,絨毛組織においては週数に比して未熟な絨毛がみられ,コントロール不良の糖尿病による影響を認めた.また幹絨毛においても血管の閉塞・再灌流像を呈しており,胎児死亡の一因と考えられた.本症例から穿通胎盤,コントロール不良の糖尿病における胎盤組織とIUFDの関わりについて考察する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(2) 250-250, 2010


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会