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第119回学術集会(平成22年6月13日(日))

【一般演題】
妊娠合併症
・生児を得た胎児共存奇胎の3例


宇田川 治彦, 種元 智洋, 仲田 由紀, 加藤 淳子, 田中 邦治, 川口 里恵, 鈴木 啓太郎, 和田 誠司, 大浦 訓章, 恩田 威一, 田中 忠夫
東京慈恵会医科大学産婦人科


【緒言】胎児共存奇胎は20,000〜100,000妊娠に1例と稀な疾患である.しかし近年,排卵誘発剤の使用や生殖補助医療の発達により多胎妊娠も増加傾向にあり,報告例も散見される.今回我々は生児を得た胎児共存奇胎の3例を経験したので報告する.【症例1】37才,1経妊1経産,自然妊娠,妊娠17週に胎盤異常にて紹介となった.胎盤の一部肥厚を認め,部分奇胎または胎児共存奇胎を疑い,羊水検査を施行し正常核型であった.その後の経過は順調で,妊娠38週1日に正常分娩にて2840gの男児を得た.【症例2】43才,3経妊3経産,自然妊娠,妊娠17週に部分奇胎の疑いにて紹介となった.胎盤の肥厚と血中hCGの高値を認め,妊娠20週に羊水検査施行し,正常核型であった.その後,妊娠32週2日に不正出血と腹痛にて救急受診,常位胎盤早期剥離にて緊急帝王切開施行し,1532gの男児を娩出した.産褥28週での絨毛癌診断スコアが5点となり,MTXとAct-Dによる化学療法を2コース施行し,その後再発は認めていない.【症例3】34才,1経妊1経産,AIHにて妊娠成立.妊娠19週に胎盤の一部肥厚を認め,共存奇胎の疑いで紹介となった.前医での羊水検査の結果は正常核型であった.その後の妊娠経過は順調で,妊娠36週4日に帝王切開にて2335gの女児を娩出,その後問題なく経過している.【考察】胎児共存奇胎は,正常妊娠と胞状奇胎からなる二卵性双胎の一種で,奇胎部分は通常は全奇胎のことが多いとされている.早産や妊娠高血圧症候群だけでなく母体続発症など,その妊娠管理には慎重な検討が必要である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(2) 258-258, 2010


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