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第120回学術集会(平成22年11月28日(日))

【一般演題】
卵巣腫瘍1
当院における再発卵巣癌に対する化学療法の検討


真田 道夫1), 岩崎 秀昭1), 会田 訓子1), 大見 健二1), 西脇 哲二1), 窪澤 仁2)
千葉市立青葉病院産婦人科1), 千葉市立青葉病院病理2)


【はじめに】2004年1月1日から2009年12月31日までの6年間に当院で卵巣癌と診断された症例のうち再発症例について実施された化学療法と予後とを後方視的に検討した.【集計結果】総数は71例で,pT1c期以上では全例にTC療法が実施され,そのうち26例で再発を認め,20例が亡くなっている.2b期以上の進行癌では再発率が高く,stagingがprognosisに直結していた.再発例は,adjuvant chemotherapyとしてのTC後における評価で再発が認められることが多く,一定の寛解期間を経た後に再発する症例は稀であった.【問題点】直近の症例に対しては観察期間が短く,3c期でも再発を認めていない症例もあったが今後再発する可能性がある.また,1c期で再発を認めた例では術前の画像評価が省略,あるいは不十分なものもあり,stagingが不正確である可能性が考えられた.【考察】今回,再発のリスクとして明らかな相関を認めたのは,stagingのみであり,病理組織型,患者の年齢,病理組織像での悪性度のgrade,second lineとしての治療薬の種類とは明確な相関を認めることができなかった.腫瘍マーカーとの相関はCA125,CA19−9との間で相関を認める,という結果が出たが,該当症例のカルテを詳細に検討すると全症例において術前に統一して測定がなされたわけではなく,術後,卵巣癌との診断後に腫瘍マーカーを測定した症例も相当数あり,統一した条件での症例の蓄積が必要であると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(3) 316-316, 2010


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