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第120回学術集会(平成22年11月28日(日))

【一般演題】
婦人科感染症・炎症性疾患
甲状腺機能亢進症を合併した子宮腺筋症内感染より敗血症に至った1例


池田 枝里, 仲井 育子, 小口 治, 古川 哲平, 後藤 晴美
長野県厚生農業協同組合連合会佐久総合病院産婦人科


敗血症は感染が原因により高サイトカイン血症により全身性炎症反応症候群となった病態と定義される.
今回我々は,甲状腺機能亢進症を合併した子宮腺筋症内感染より敗血症に至った1例を経験した.症例は47歳,3回経妊3回経産.以前よりBasedow病,32歳頃から子宮筋腫の指摘あり,その後内科・婦人科を受診せず.35歳頃から月経時に38℃台の発熱を繰り返していた.また1年前より体調不良を自覚していた.腹痛,下痢,嘔吐を主訴に近医を受診.炎症反応の著明な上昇を認めたが,抗生剤処方にて帰宅.改善なく40℃の発熱が生じ,3日後に前医紹介.同日当院へ救急搬送となった.
HR 112回/分の頻脈,WBC 29700/μ CRP 32.46mg/dlと炎症反応の著明な上昇,K1.9mEq/l Ca 7.8mg/dlと電解質異常,FT3 3.1pg/ml FT4 2.7ng/dl TSH<0.01μU/mlと甲状腺機能の亢進を認めた.子宮底を臍高に触知し,左側腹部に圧痛があった.MRIにて子宮は腫大しており,内部はT1WIにて高信号が散在,造影では造影不良域が広範囲であった.
子宮腺筋症内感染による敗血症,甲状腺機能亢進症に伴う甲状腺クリーゼと診断.感染に対しては抗生剤点滴を施行し,甲状腺機能の安定化まで待機的治療とした.
入院後22日目に腹式単純子宮全摘術,両側付属器切除を施行.子宮筋層内には膿瘍が散在しており,子宮周囲には癒着を認めた.術後経過良好であり,術後21日目に退院となった.以上若干の文献的考察を加え報告する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(3) 353-353, 2010


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