関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第120回学術集会(平成22年11月28日(日))

【一般演題】
婦人科その他
経皮経食道胃管により在宅管理が可能となった癌性腹膜炎の1症例


渡辺 建一郎1), 山田 隆1), 神戸 沙織1), 中尾 仁彦1), 高橋 恵理佳2), 柿栖 睦実1), 五十嵐 健治1), 渡辺 美千明1), 鴨井 青龍5), 小泉 はるか4), 三浦 剛史3), 米山 剛一2)
日本医科大学千葉北総病院産婦人科1), 東京臨海病院産婦人科2), 日本医科大学千葉北総病院泌尿器科3), 日本医科大学北総病院看護部4), 日本医科大学付属病院産婦人科5)


癌性腹膜炎によるイレウスは癒着剥離術の適応がなくしばしば治療に苦慮する.対症療法の減圧緩和治療としてイレウス管の挿入があるが,重度の場合イレウス管の抜去が困難となり長期の入院管理が必要となる.今回,PTEG(Percutaneous Trans-Esophageal Gastro-tubing)の挿入,また緩和ケアチームの介入により在宅管理に成功した症例を経験したので報告する.症例は48歳女性,卵巣癌術後,化学療法後,腸閉塞を発症,イレウス管を挿入し陰圧にて持続吸引しつつ入院管理を行っていた.しかし,排液量が減少せずイレウス管は抜去困難となっていた.経過中,腸閉塞の原因は卵巣癌再発による癌性腹膜炎が引き起こした腸管の癒着であると考えられ,化学療法を開始した.経口摂取は症状悪化に繋がるため,栄養は全て中心静脈栄養であった.また,イレウス管は経鼻管であったため,患者は美容面を嫌悪し,外泊はおろか外出にも出られない状態であった.このような状況から,緩和ケアチームの介入が原動力となり,PTEG挿入,輸液の簡略化,調剤薬局による必要な輸液製剤の配達,訪問看護師・在宅診療医師の手配などにより,退院,自宅での輸液管理が可能となった.退院困難な患者を可能な限り自宅に帰し,家族と共に生活する時間を延ばすことにより生活の質を少しでも向上させることを念頭に置いて診療に当たらなければならないと考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(3) 366-366, 2010


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会