 |
|
  |
|
         
|
<< 学会誌へ戻る 子宮ポリープ状異形腺筋腫（atypical polypoid adenomyoma；APAM）は性成熟期の女性にみられる単発性，多発性に内膜に発育する腫瘍で，病理学的に細胞異型，軽度の構造異型，扁平上皮性桑実様細胞巣の形成などを特徴とする．再発が多く類内膜腺癌と合併しやすいため，妊孕性を温存する必要のある場合は厳重な管理を要するとされている．今回われわれは，不妊治療中に発見された子宮内膜ポリープをTCRで切除したところAPAMと診断された症例を経験したのでこれを報告する．症例は34歳0経妊，6年間の不妊を主訴に当院を初診した．不妊症基本検査にてクラミジアIgA陽性，子宮卵管造影にて左卵管閉塞を認めた．排卵誘発を5周期施行したのち，子宮内膜の不整を認めたため子宮鏡を施行したところ，多発性の子宮内膜ポリープを認めたため，腹腔鏡下左卵管周囲癒着剥離術および子宮鏡下子宮内膜ポリープ切除術を施行した．子宮内膜ポリープの病理診断がAPAMであったため，ポリープの遺残がないこと確認するため術後D＆Cを施行し，再掻爬の病理診断は陰性であった．その後も排卵誘発を継続し，術後2周期で妊娠が成立したが，妊娠7週で流産した．現在も子宮内膜細胞診で再発の有無を確認しながら不妊治療を継続中である． 日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(3) 367-367, 2010 |
||
|
一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内 TEL：03-3288-0993 FAX：03-5275-1192 E-mail：kantorengo@jsog-k.jp Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会 |