関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第120回学術集会(平成22年11月28日(日))

【一般演題】
異所性妊娠
腹腔鏡下手術で診断し得た尿中HCG陰性の異所性妊娠の一例


長島 稔, 藤原 礼, 高瀬 健吉, 小林 圭子, 廣瀬 一浩, 森山 修一
木下会千葉西総合病院産婦人科


【緒言】クラミジア感染症の増加,生殖補助医療の発展等に伴い異所性妊娠は増加傾向にある.また高感度妊娠検査法,超音波断層法検査の進歩により早期診断が可能になってきている.今回妊娠反応が陰性であったため,術前診断が困難であった症例を経験したので報告する.【症例】21歳,1経妊0経産,不正性器出血と下腹部痛を主訴に救急外来受診.妊娠反応は陰性,右付属器領域に圧痛を認めた.超音波断層法検査にて同部位に径3-4cmの高低エコー域の混在した腫瘤を認めた.両側卵巣は正常に描出されたため,子宮筋腫の変性等を疑い鎮痛剤の処方のみで帰宅した.その後も症状は改善せず,精査加療目的で入院となった.腹部CT,MRI検査でも確定診断には至らず,診断ならびに治療目的で待機的に腹腔鏡下手術を施行した.術中所見にて右付属器領域に炎症性の癒着を広範囲に認めた.右卵巣は正常だったが,右卵管が径4cm大に腫大していた.その時点で卵管妊娠を疑い,妊娠反応を再検査したが,陰性であった.子宮ならびに左付属器に異常は認めなかった.右卵管切除,ドレーン留置し手術は終了した.症状は改善し術後5日目で退院となった.摘出検体の病理検査にて出血性変化,変性した絨毛成分,一部viableなtrophoblast成分を認め,陳旧化しつつある右卵管妊娠と診断した.術後4日目の血中βhCG2.39mIU/ml以下であった.【結語】妊娠反応検査は妊娠を否定するために必須の検査であるが,陰性であっても異所性妊娠の可能性を考慮すべきである.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(3) 369-369, 2010


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会