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【症例報告】
肺動脈弁欠損を合併したファロー四徴症を出生前診断した一例
西林 学1), 三木 明徳1), 板倉 敦夫1), 石戸 博隆2), 竹田 津未生2), 石原 理1)
1)埼玉医科大学産婦人科, 2)同 小児心臓科
肺動脈弁欠損は,肺動脈弁の欠損もしくは低形成により肺動脈の著明な拡張を来すまれな疾患で,肺動脈拡張による気管・気管支の圧排が原因で出生直後より呼吸不全を呈するため,出生前診断および出生直後からの小児循環器専門医による管理が望ましい.今回我々は,肺動脈弁欠損を合併したファロー四徴症の症例を出生前診断し,他科の協力を得て新生児期の呼吸不全を克服し根治術に至った.児の生命予後を最重要視する観点から,出生前より他科との連携を行い,出生後直ちに治療を開始し得たことで,良好な治療結果を得ることができた.
Key words:absent pulmonary valve, tetralogy of Fallot, prenatal diagnosis
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(4)
427-430, 2010
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