単純外陰切除術および筋皮弁術施行後に放射線治療を実施した外陰癌の2例

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第121回学術集会（平成23年6月12日（日））

【一般演題】
単純外陰切除術および筋皮弁術施行後に放射線治療を実施した外陰癌の2例

西川　忠曉^1）, 長尾　昌二^1）, 栃木　秀乃^2）, 湊口　美紀^2）, 黒崎　亮^1）, 大石　理恵^1）, 岩佐　紀宏^1）, 長谷川　幸清^1）, 藤原　恵一^1）
埼玉医科大学国際医療センター婦人科^1）, 埼玉医科大学産婦人科^2）

【はじめに】婦人科悪性腫瘍における外陰癌の占める割合は4%前後であり，比較的稀な疾患である．当院ではT1症例には単純外陰切除，T2症例には単純外陰切除＋両側鼠径リンパ節郭清を基本術式として腫瘍摘出および進行期決定を行っている．また病巣が大きく切除範囲が広範囲に及んだ場合には筋皮弁による再建術を施行している．一方，再建術後に筋皮弁を含む領域への放射線治療を実施した報告は少なく，その合併症については不明な事が多い．当院では2007年4月から2010年12月までに7例の外陰癌を経験した．このうち4例に単純外陰切除および臀溝筋皮弁による再建術を施行し，そのうち2例には筋皮弁を含む領域に化学療法併用放射線治療（CCRT）を実施したので報告する．【症例】＜症例1＞63歳，扁平上皮癌，T1b N0 M0，単純外陰切除＋両側鼠径リンパ節郭清＋再建術を施行．術後5ヶ月で両側鼠径リンパ節へ再発あり，CCRTを施行（50Gy/25fr/35days＋weekly シスプラチン×5サイクル）し，有害事象なく経過した．治療終了後2ヶ月にて左側鼠径リンパ節へ再発を認め，現在化学療法中である．＜症例2＞75歳，扁平上皮癌，T2 N1 M0，単純外陰切除＋両側鼠径リンパ節郭清＋再建術を施行．左側鼠径リンパ節に転移を認めたためCCRTを施行（50Gy/25fr/35days＋weekly シスプラチン×5サイクル）し，有害事象なく経過した．現在，経過観察中である．【まとめ】明らかな合併症を生ずることなく筋皮弁を含む領域にCCRTを施行できた外陰癌の2例を経験したので報告する．

関東連合産科婦人科学会誌, 48(2) 166-166, 2011

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