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第121回学術集会(平成23年6月12日(日))

【一般演題】
子宮腺筋症に対するジェノゲスト療法の副作用 ―出血を理由とする投与中止のリスク因子の解析―


永田 知映, 岡本 愛光, 杉本 公平, 国東 志郎, 橋本 朋子, 斉藤 元章, 矢内原 臨, 高倉 聡, 山田 恭輔, 落合 和徳, 田中 忠夫
東京慈恵会医科大学産婦人科


【目的】ジェノゲストは子宮内膜症治療剤として有効性が確立している.しかし副作用として不正出血および貧血があり,特に子宮腺筋症のある患者へは出血症状の増悪のおそれがあるとして慎重投与となっている.本研究では,子宮腺筋症症例に対するジェノゲスト療法の適応(禁忌)を探るため,出血を理由としてジェノゲスト投与中止に至るリスク因子を検討した.【方法】2008年3月より2009年9月までに当院および関連施設にておいてジェノゲスト(2mg/日)の投与を開始した子宮腺筋症症例(51症例)の背景・臨床経過・検査値に関する情報を後方視的に収集した.出血を理由とする投与中止をエンドポイントとしてKaplan Meier曲線を描き,それぞれのリスク因子に関してlog rank testを行った.【成績】対象の平均年齢は41.9歳(SD5.9),平均投与期間は18.4カ月(SD10.2)であった.出血を理由に投与中止となった症例が8/51例(15.7%)あった.Log rank testの結果,年齢(38歳未満)および治療前ヘモグロビン値(12g/dl未満)が出血を理由とする投与中止の有意なリスク因子であった.また子宮矢状断面積が48cm2以上の症例では出血を理由として投与中止となるリスクが高い傾向が認められた.3 カ月以上投与を継続した症例において,投与開始3 か月後のエストラジオール値(60 pg/ml 以上)およびヘモグロビン値低下(治療前値未満)が出血を理由とするそれ以降の投与中止の有意なリスク因子であった.【結論】子宮腺筋症症例に対しジェノゲスト療法を考慮する際は,出血を理由とする投与中止を回避するために,年齢・ヘモグロビン値・子宮矢状断面積・エストラジオール値の評価が重要である.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(2) 181-181, 2011


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