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第121回学術集会(平成23年6月12日(日))

【一般演題】
子宮腺筋症に対するDienogestの有用性と副作用に関する検討


嶋田 悦子, 橋本 和法, 清水 聖子, 石谷 健, 松井 英雄
東京女子医科大学産婦人科


[目的]Dienogestは子宮内膜症治療のため2008年1月に本邦で認可された.Dienogestの子宮内膜症性嚢胞治療効果に関してはこれまで多くの報告があるが,子宮腺筋症に関する検討は多くない.また,副作用として不正性器出血や大量出血が報告されており,そのため投与中止となる例の報告が散見される.今回,子宮腺筋症に対するDienogestの有用性と副作用に関して後方視的検討を行った.[方法]2008年1月から2010年12月までに当院ではDienogestを子宮腺筋症患者51例に投与した.継続群(A群)と中止群(B群:副作用のため治療期間短)を,患者背景(年齢,子宮内膜症性嚢胞合併の有無),治療効果(症状,CA125値の変化),副作用に関して比較検討した.[成績]A群は28例,B群は18例,5例は自己中止.A群およびB群の年齢中央値はそれぞれ43歳,39歳,投与期間中央値は17.5ヵ月,2.5ヵ月,子宮内膜症性嚢胞合併率は14.3%,33.3%であった.症状改善率は,A群100%,B群33.3%とA群で有意に改善を認めた(p=0.001).治療開始前CA125中央値(IU/ml)はA群123,B 群184でA 群が有意に低かった(p=0.006).副作用発現率はA 群32.1%,B 群77.8% とB 群で有意に高かった(p=0.0058).有害事象詳細は,A 群が9 例不正性器出血,1 例体重増加.B 群が11 例不正性器出血(3 例大量,1 例輸血),1例薬疹,1 例全身倦怠感であった.[結論]Dienogest により子宮腺筋症患者の症状改善が認められる一方で,副作用出現率は低くない.投薬中止が必要となる副作用の出現は,投与開始後比較的早期に認められ,A 群よりもB 群で治療前CA 125 値は有意に高い結果を得た.これらの患者への投与開始時には十分な説明と観察を要すると考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(2) 181-181, 2011


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