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第121回学術集会(平成23年6月12日(日))

【一般演題】
卵巣嚢腫の手術を契機にサルコイドーシスの診断に至った1例


矢田 大輔, 田中 晶, 土井 貴之
富士宮市立病院産婦人科


サルコイドーシスは原因不明の肉芽腫性疾患であり,肺・眼をはじめとし多臓器を侵す全身性疾患である.今回我々は卵巣嚢腫の術前に施行したMRIにて骨盤リンパ節腫大を認め,生検によりサルコイドーシスの診断に至った1例を経験したので報告する.【症例】48歳,0経妊0経産.39歳時に右卵巣嚢腫に対して腹腔鏡下卵巣嚢腫摘出術の既往有り.48歳時に近医より子宮筋腫指摘され当科紹介された.初診時に子宮筋腫に加え,左卵巣成熟嚢胞性奇形腫認めた.腫瘍マーカーはCA 125 は5.0 U/ml,SCC は0.7 ng/ml,CA 19-9 は20.4 U/ml といずれも基準値内であった.骨盤造影MRI にて右内腸骨動脈に沿って卵円形結節を多数認めリンパ腫や子宮筋腫の播種が疑われたために単純子宮全摘術+左付属器切除に加えて,右骨盤リンパ節生検を施行した.リンパ節の病理診断はsarcoidgranulomas であった.病理の結果を受け,胸部CT を施行し,肺門リンパ節腫大認め,血清ACE は13.8 U/L と基準値内であった.当院呼吸器内科にて活動性病変はないことから経過観察となる.症例に対して若干の文献的考察を加えて報告する.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(2) 214-214, 2011


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