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第121回学術集会(平成23年6月12日(日))

【一般演題】
性ホルモン産生卵巣線維腫の一例


松本 譲二1), 伊藤 百合子1), 中山 真人2), 永田 一郎2)
小川赤十字病院産婦人科1), 埼玉医科大学産婦人科2)


卵巣線維腫には一般的に卵胞ホルモン作用はみられないとされている.今回私達は,性ホルモン産生卵巣線維腫を経験したので,報告する.症例は67才,3経産,48才閉経.HBs抗原(+),24 才で左卵管妊娠のため卵管切除,他に特記すべき既往歴なし.7-8 年前より腹部膨隆があり当科を受診,23 cm 大の卵巣腫瘍と診断した.CT では両側の水腎症も認めた.子宮は延長され,子宮内膜は2.7 mm 前後と計測された(経腟超音波).術前のCa 125 は22.7U/ml.手術時,弾性硬の充実性の右卵巣腫瘍があり,子宮は前後左右に異常に拡張され,極めて薄い状態であった.エストラダイオール,テストステロンの値は術中抹消血19.6 pg/ml,39.4 ng/dl,術中右卵巣静脈499.8 pg/ml,342.8ng/dl,術後抹消血5.0 pg/ml 以下,46.9 ng/dl で性ホルモン産生腫瘍と考えられた.子宮,左卵巣,右付属器を切除した.子宮内膜は極度に延長,拡張されたため,薄く測定されたと考えられたが,病理所見も萎縮内膜であった.また卵巣腫瘍は莢膜細胞腫ではなく線維腫であった.周術期には特に問題なかったが,術後更年期症状の訴えあり,除外診断の後にホルモン脱落症状と判断,HRT にてQOL の改善をみた.以上,ホルモン産生卵巣腫瘍を疑った症例には,卵巣静脈より直接測定することが有用と考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(2) 215-215, 2011


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