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第121回学術集会(平成23年6月12日(日))

【一般演題】
妊娠合併卵巣腫瘍症例の検討


吉田 智香子, 藤原 寛行, 竹井 裕二, 嵯峨 泰, 町田 静生, 種市 明代, 高橋 寿々代, 池田 伴衣, 森澤 宏行, 鈴木 光明
自治医科大学産婦人科


【目的】妊娠合併卵巣腫瘍に対して手術治療を要した症例を調査し臨床的特徴を把握すること.【方法】2001年1月―2011年1月の10年間に,当科にて妊娠合併卵巣腫瘍に対して手術を施行した81例を対象に,患者背景,診断週数,手術施行週数,病理診断,術後妊娠経過等を後方視的に調査した.【成績】母体年齢中央値28歳(19―41),平均診断週数8w2d±38d(以下±SD).症例は緊急開腹した急性腹症22例(27%:平均施行週数11w2d±36d),待機後妊娠中に手術を施行した47例(58%:14w6d±20d),満期帝王切開と同時に介入した8例(10%:38w0d±4d),分娩・流産後の介入4例(5%)であった.茎捻転が17%(14/81)と急性腹症の開腹適応では最多であった.悪性は4例(5%)に認められ,漿液性腺癌Ia,漿液性境界悪性,粘液性境界悪性,未熟奇形腫G3が各1例であり,いずれも一定期間の待機症例に含まれていた.定型または付属器切除が施行され,現時点で再発はない.良性は成熟奇形腫36例(44%),内膜症性嚢胞11例(14%),粘液性腺腫9例(11%),漿液性腺腫9例(11%),黄体嚢胞7例(9%),その他5例(6%)であった.術後流産は2例(2%)に認められたが,いずれも急性腹症症例であり,他の群では認められなかった.児の平均出生週数38w3d±12d,平均出生体重2898±396gで手術適応や手術時期による差は認められなかった.【結論】検討症例の3割弱には緊急手術が行われており,妊娠経過中に卵巣腫瘍が有症状になる危険性を示すデータと考えられた.また若年層において悪性が5%に認められたことには注意を要する.これらは妊娠合併卵巣腫瘍の治療方針決定に有用な情報と考える.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(2) 216-216, 2011


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