関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第121回学術集会(平成23年6月12日(日))

【一般演題】
プラチナ抵抗性再発Mullerian carcinomaに対するリポソーム化ドキソルビシン使用症例の検討


佐々木 香苗1), 上田 和1), 高橋 一彰1), 佐藤 泰輔1), 野澤 絵理1), 丸田 剛徳1), 佐藤 陽一1), 北西 あすか1), 鈴木 啓太郎1), 礒西 成治1), 田中 忠夫2)
東京慈恵会医科大学附属第三病院産婦人科1), 東京慈恵会医科大学附属病院産婦人科2)


【目的】再発卵巣癌に対する標準治療として,リポソーム化ドキソルビシン(PLD)は海外では広く使用されている.本邦でも2009年4月より使用可能となり,プラチナ抵抗性再発卵巣癌に対する第一選択薬としてその効果が期待されて久しい.今回我々は,当院におけるPLD使用症例について有効性および安全性を検討した.【対象】プラチナ製剤を含む化学療法終了後から6ヶ月以内に再発または増悪を認めた卵巣癌(Ia―IV期)13例,卵管癌(Ia期)1例,腹膜癌(IIIc期)1例の計15例を対象とした.年齢の中央値は60歳(33―75),組織型は漿液性腺癌11例,類内膜腺癌1例,粘液性腺癌1例,その他2例で,前治療は1―4レジメン,Performance Status(PS)は0-3 であった.PLD投与量は,単剤投与症例では50 mg/m 2 が12 例,40 mg/m 2 が2 例で,カルボプラチン併用症例では30 mg/m 2が1 例であった.有効性に関する検討は,投与回数が3 コース未満ではQOL スケールを,3 コース以上ではRECISTを用いて評価した.【成績】Grade 3/4 の有害事象は,手足症候群1 例(7%),悪心4 例(27%),好中球数減少6 例(40%),血小板数減少1 例(7%),貧血4 例(27%)に認め,6 例に治療の延期や減量を要した.また1 例にGrade3 のアナフィラキシー様症状を認め治療を中止した.治療効果を評価し得た14 例中,著効症例1 例,明らかな進行を認めなかった症例6 例,増悪症例7 例であった.【結論】Grade 3/4 の有害事象は15 例中10 例(67%)と高率に認めたが,有効性に関する検討ではsymptom benefit は50% であった.したがって,複数レジメン使用後の症例やPS 不良症例に対しても,投与量や投与間隔を考慮することでsalvage therapy として有用であることが示唆された.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(2) 221-221, 2011


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会