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第121回学術集会(平成23年6月12日(日))

【一般演題】
非交通性副角子宮の稽留流産を合併した正期産自然分娩の一例


津村 志穂, 志鎌 あゆみ, 熊田 絵里, 渡辺 理子, 中川 潤子, 山田 学, 木戸 道子, 笠井 靖代, 宮内 彰人, 石井 康夫, 安藤 一道, 杉本 充弘
日本赤十字社医療センター産婦人科


【諸言】副角子宮妊娠は,76,000人に1例と非常に稀で,副角子宮との内外同時妊娠は,世界で30例の報告しかない.今回,副角子宮との内外同時妊娠を経験したので報告する.【症例】35歳0経妊,自然妊娠.近医で正常子宮内単胎妊娠と診断された.妊娠15・16週頃の2回,下腹部痛で救急搬送されたが,自然経過で症状は改善していた.妊娠18週5日,子宮内外同時妊娠が疑われ,当院へ紹介受診.経腹超音波で子宮内に正常発育の胎児,子宮左側に16週相当の死胎児を認めた.骨盤部MRIで正常子宮と死胎児のいる腔に連続性はなく,副角子宮内胎児死亡が疑われた.副角子宮に血腫形成を認め,重症貧血をきたしていたが,保存的治療で改善し,妊娠30週1日退院.妊娠38週1日,陣痛発来し入院,翌日2238gの女児分娩.副角子宮の治療は外来管理とした後に行う予定にしていたが,産後7日目発熱,左下腹部痛が出現し,外科的治療を行った.子宮底部左側の鵞卵大腫瘤に円靭帯と卵管が付着し,副角子宮と診断.副角子宮と左卵管を切除.肉眼的に左側子宮腔との交通はなかった.術後7日目に退院となった.【考察】画像検査による診断精度が向上し,副角妊娠の母体死亡率は低下した.副角妊娠の破裂率は約50%,新生児生存率は13%で,妊娠継続は危険であるが,妊娠中期以降に発見された副角妊娠において,妊娠継続の可否の判断は難しい.【結論】副角子宮との内外同時妊娠は非常に稀で,妊娠継続には母児ともに危険を伴う.妊娠初期には,本症例のような妊娠も想定し,できるだけ正確な診断を行うように心がけることが重要である.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(2) 223-223, 2011


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