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<< 学会誌へ戻る 【緒言】胎盤ポリープは分娩後や流産手術後・人工中絶後の遺残胎盤組織が器質化を生じ，しばしば大量出血を伴う．盲目的な子宮内操作では大量出血をきたし，子宮摘出を余儀なくされる場合があるため，最近では子宮動脈塞栓術（以下UAE）後に子宮鏡手術（以下TCR）にて切除する方法が試みられ，良好な予後の報告例がみられる．今回流産手術後に発生した胎盤ポリープに対しMTX治療，UAE，TCR を併用し切除した症例を報告する．【症例】40 歳，2 経妊0 経産，他院にて流産手術施行した．術後2 週間目の超音波検査にて子宮内に腫瘤像の存在と，血中hCG 値が21851.2 IU/L と高値を示したため胎盤ポリープの診断で当院紹介受診となった．超音波検査とMRI 検査上子宮内腔から筋層に及ぶ約50 mm 大の不整な腫瘤を認め，超音波カラードップラー法では血流が豊富であった．性器出血は認めなかった．まず最初にMTX 全身投与（25 mg/body 筋注5 日間）を2 クールにて，血中hCG 316.0IU/L まで下降した段階で，骨髄抑制を示したため，手術療法を選択した．UAE 後4 日目にTCR にて切除した．術後は良好な経過をたどり血中hCG 値も9.9 IU/L と低下を示し退院となった．術後3 カ月後の子宮鏡検査およびHSG では子宮腔内癒着が疑われている．【結語】今回の症例はhCG が高値で画像上境界不明瞭な胎盤ポリープであった．3 つの治療を併用することにより子宮を温存することができた． 関東連合産科婦人科学会誌, 48(2) 225-225, 2011 |
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