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第122回学術集会(平成23年10月30日(日))

【一般演題】
胎児水頭症,腹水を呈した先天性サイトメガロウイルス感染症の一例


村瀬 佳子, 長野 宏史, 藤岡 志水, 竹元 葉, 池本 裕子, 崎尾 昇子, 矢田 昌太郎, 石黒 共人, 氏平 崇文, 荻島 大貴
順天堂大学医学部附属練馬病院産婦人科


【緒言】サイトメガロウイルスは胎内感染源としては最多であり,頻度は出生児の約1%になるとされている.感染出生児の殆どでは先天異常を生じないが,一部は新生児死亡となり,脳障害や視力障害をきたしたり,難聴を発症することが少なからず認められている.今回,先天性サイトメガロウイルス感染症による胎児脳質拡大や胎児腹水を呈した症例を経験した.【症例】30歳の初産婦.近医にて妊娠判明し当院初診.妊娠中の発熱や感染のエピソードはなかった.妊娠18週1日に経腹超音波検査で胎児腹水を認め,妊娠19週5日の再診時に同様の胎児腹水と脳室拡大,胎盤肥厚を認められたため母体ウイルス感染症検査を施行した.20週1日に胎児染色体異常を疑い羊水穿刺検査施行した.妊娠20週5日に胎動消失を主訴に再診,子宮内胎児死亡の診断となった.羊水検査の結果は正常核型であったが,サイトメガロウイルス抗体IgMは4.61と高値であった.妊娠21週1日にPGE1使用して死産となった.胎盤病理検査では臍帯過捻転と重度の絨毛膜炎所見に加え,核内封入体を有するサイトメガロウイルス感染細胞を認めた.【考察】胎児腹水を呈する胎児奇形や先天性ウイルス感染症は様々に認められる.各々の施設で施行される初期スクリーニング検査ではサイトメガロウイルス感染を確認することは少ないが,胎児水頭症や胎児腹水を認める際には先天性サイトメガロウイルス感染症を鑑別に挙げることが必要と考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(3) 298-298, 2011


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