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<< 学会誌へ戻る リンパ脈管筋腫症（lymphangioleiomyomatosis：LAM）は平滑筋様細胞が肺やリンパ管などで増殖する疾患で，発生率は100万人に1〜2人と非常に稀である．閉経前の女性に発症し女性ホルモンの関与が推測され，合併妊娠の報告も散見される．我々はLAM合併妊娠の2例を経験したので報告する．【症例1】27歳0経妊0経産，一絨毛膜二羊膜双胎．妊娠18週に左鎖骨下リンパ節腫脹を認めたため精査し，左内頚静脈血栓症と診断された．CT，MRIで腹部傍大動脈から後腹膜リンパ節にかけての著しい腫大と両側肺野の粒状影を認めた．鎖骨下リンパ節生検にて平滑筋肉腫と診断された．妊娠継続の希望が強いため分娩後に加療する方針とした．その後定期的にMRIを施行したがリンパ節腫大は著変なかった．妊娠経過は順調で妊娠36週5日に分娩誘発を施行し，2456g，apgar8/9の女児，2402g，Apgar 7/8の女児を経腟分娩した．産後3カ月のCT，MRIにおいてリンパ節腫大は著明に縮小していたため病理診断を再検討し，リンパ脈管筋腫症と診断された．【症例2】39歳，2経妊0経産，子宮筋腫核出術後妊娠．29歳の時に気胸の精査から結節性硬化症，リンパ脈管筋腫症と診断された．34歳の時に左腎血管筋脂肪腫（AML）から出血した既往がある．CTでAMLの増大を認め加療を予定していたが妊娠したため分娩後にTAEをおこなう予定であった．妊娠11週に左背部痛を生じ，AMLの破裂と診断された．貧血が進行したため輸血を行い，妊娠13週4日にTAEを施行した．妊娠34週3日，妊娠高血圧症候群のため入院．腎機能の低下および胎児発育停止のため妊娠36週3日に帝王切開術を施行し2098g，Apgar4/9の女児を娩出した．術後の血圧は安定し，腎機能も改善した． 関東連合産科婦人科学会誌, 48(3) 307-307, 2011 |
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