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<< 学会誌へ戻る 子宮にみられる異所性間葉性腫瘍の中で，横紋筋肉腫は中胚葉性混合腫瘍の一成分として出現することがある非常に稀な腫瘍であり，子宮原発の悪性腫瘍に占める頻度は0.1%以下とも報告されている．今回我々は，子宮に発生した横紋筋肉腫を経験したので報告する．症例は73歳女性．2経妊2経産．既往歴に特記事項なし．腹部腫瘤感と不正出血を主訴に初診，内診所見では子宮は新生児頭大に腫大し軟，超音波検査にて子宮腟部に頸管内より突出した腫瘍が認められたが子宮頸部は保たれていた．同部位の細胞診検査では紡錘形細胞および核異型を認めたが，組織生検ではnecrotic massであった．CT/MRI検査では子宮頸部から子宮体部に径16×10cm大の腫瘤を認め子宮肉腫が疑われた．腫瘍マーカーはCEA 4.2 ng/ml，CA19-9 18 U/ml，CA125 27 U/ml，SCC 1.0 ng/mlで，LDH値のみ622 IU/Lと高値を認めた．子宮肉腫の診断にて開腹，単純子宮全摘出術，両側附属器摘出術，骨盤内リンパ節生検を施行した．術後病理組織の結果，PTAH染色で紡錘形細胞に横紋がみられ，myoglobin染色，desmin染色，vimentin染色がいずれも強陽性，腫瘍は子宮体部に限局しリンパ節転移を認めず，子宮に発生した横紋筋肉腫と診断した．臨床経過，病理組織所見をふまえ若干の文献的考察をあわせて報告する． 関東連合産科婦人科学会誌, 48(3) 341-341, 2011 |
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