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第122回学術集会(平成23年10月30日(日))

【一般演題】
リンパ節郭清時に血圧が乱高下した一例


山本 泰廣1, 目黒 紗林子1, 森嶋 かほる1, 高村 将司1, 手塚 真紀1, 曾根 献文2, 神津 円1, 野村 香央里1, 坂巻 健1, 小林 浩一1
社会保険中央総合病院産婦人科1, 東京大学産婦人科2


【緒言】我々は骨盤リンパ節郭清時に血圧が乱高下した子宮体癌患者を経験したので報告する. 【症例】70歳未経妊. 既往歴:高血圧,狭心症,脳梗塞,不安神経症 現病歴:子宮体癌との診断で近医から紹介. 検査所見:子宮頚部細胞診:class1子宮体部組織診:Endometrioid adenocarcinoma Grade1 術前診断:Endometrioid adenocarcinoma Grade1 1c期 T1cN0M0 治療方針:腹式単純子宮全摘術,両側付属器切除術,骨盤リンパ節郭清術 手術経過:挿管時に血圧180台まで上昇.その後血圧安定するも,腸ガーゼ挿入時に再度血圧180台まで上昇.子宮全摘,両側付属器切除時に間欠的に血圧160台まで上がるときあり.骨盤リンパ節郭清時血圧200以上に上昇することがあり手術を中断したり,降圧剤・昇圧剤を使用しながら施行.確認のために傍大動脈リンパ節を触知すると左側に腫瘤あり.再度CTを確認すると同部位に腫瘤を認め切除することとなる.切除時も血圧200以上に上昇したため手術を中断したり,降圧剤・昇圧剤を使用しながら切除.切除後は血圧は安定し,閉腹し手術終了となる. 病理所見:Carcinoma of uterine corpus Endometrioid adenocarcinoma(G1),T1b,ly(-),v(-),n(0/16)Pheochromocytoma of para-aortic body 術後経過:血圧は110/60台と安定した. 【結語】術前に診断されず術中手術手技に伴い血圧の乱高下を認めた褐色細胞腫の一例を経験した.今回無事手術を終了することができたが,術前・術中診断によってより安全に治療を行えた一例であり今回の経験を共有したく報告した.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(3) 351-351, 2011


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