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第122回学術集会(平成23年10月30日(日))
【一般演題】
尿中HCG低値または妊娠反応検査陰性であった卵管妊娠破裂の2例
御子柴 尚郎, 遠武 孝祐, 林 昌貴, 小田 力
秦野赤十字病院産婦人科
【緒言】子宮外妊娠は大出血による急激な全身状態悪化の可能性があるためその管理には細心の注意を払わなければならないが,病状によっては待機や薬物療法を選択でき,その判断のひとつにHCG検査がある.今回我々は尿中HCGが低値もしくは妊娠反応検査が陰性であったにもかかわらず子宮外妊娠卵管破裂であった2例を経験したので報告する.【症例1】29歳,未経妊未経産.最終月経より4週2日目夜間に下腹痛および嘔気を主訴として当院救急外来に搬送され来院時の妊娠反応検査は陰性であった.内科入院となり子宮周囲に腹水を認めたため翌日当科転科となり,尿中HCGは2IU/L未満であったが貧血増悪を認め4週4日目に卵巣出血疑いにて腹腔鏡下手術を行ったところ子宮外妊娠,左卵管破裂であった.【症例2】28歳,1経妊0経産(1自然流産,最終月経の約4週間前).最終月経より4週2日目,下腹痛を主訴に救急外来を受診した.超音波検査にてダグラス窩および膀胱子宮窩に少量の腹水貯留を認めた.子宮内膜は薄く子宮内に胎嚢は認めなかった.来院時尿中HCGは16IU/Lであった.子宮外妊娠疑いにて緊急入院し,その後バイタルは安定し疼痛は軽減していたが翌朝6時に診察したところ腹水は増量しHbが低下していたため卵管破裂の疑いで腹腔鏡下手術を行った.右卵管破裂であった.【まとめ】子宮外妊娠破裂を想定しながらも既往や尿中HCGの値から待機し,その後緊急手術となってしまった2例を経験した.夜間休日の緊急MRIや血中HCG検査が行えない施設において,尿中HCG検査は方針決定に有用な検査ではあるが,子宮外妊娠を疑う場合は躊躇せず腹腔鏡等で低侵襲に確認することも重要と思われた.
関東連合産科婦人科学会誌, 48(3)
363-363, 2011
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