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第122回学術集会(平成23年10月30日(日))
【一般演題】
保存的治療の成功した反復子宮頚管妊娠症例
千田 裕美子, 竹原 啓, 濱野 恵美, 加藤 雄一郎, 多々内 友美子, 望月 修, 宇津 正二
聖隷三方原病院産婦人科
保存的治療が可能であった,2例反復子宮頚管妊娠症例を経験した.初回:29歳 0G0P 169cm 74kg 乏精子症あり,クリニックにてICSI施行.凍結融解胚盤胞移植(blastocyst-cryo ET)(1個)施行後,妊娠成立.6週0日,hCG:5788mIU/ml.頚管内にGS:9mmを認めた.経腟エコーガイド下にメトトレキセート(MTX)50 mgをGS内に局注.6週2日,hCG:8740mIU/mlと上昇した為,MTX筋注20mg×5日間開始.hCGは10626mIU/mlまで上昇するも,以後下降.1週間後,hCG:1054mIU/mlにてMTX20mg×5日間,2クール目開始.終了後2週間でhCG<10mIU/mlに陰性化.頚管内GSは瘢痕化した.2回目:31歳 1G0P ホルモン補充周期 blastocyst-cryo ET(2個)施行後,妊娠成立.5週6日,hCG:5498mIU/ml.頚管内に5mm・7mm(YSあり)のGSを2個認め,二絨毛膜性双胎の頚管妊娠と診断した.経腟エコーガイド下に2個GS内にMTX25mgずつ局注.6週0日よりMTX20mg×5日間筋注開始.hCGは9457mIU/mlまで上昇後,下降.1週間後,hCG:1223mIU/mlにてMTX20mg×5回,2クール目開始.終了後1週間でhCG陰性化.頚管内GSは2cm弱のhigh echo massとして残存・自壊し,不均一エコーとなるも次第に瘢痕化した.子宮頚管妊娠は,ART妊娠の場合,子宮外妊娠の約1.5%とされる.そのような頚管妊娠が反復する事は非常に稀であり,2回ともに保存的治療が成功した本症例について,文献的考察を加えて報告する.
関東連合産科婦人科学会誌, 48(3)
364-364, 2011
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