関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第122回学術集会(平成23年10月30日(日))

【一般演題】
子宮内容除去術後26日目に大量の腹腔内出血をきたした奇胎後続発症の一例


羽生 裕二, 碓井 宏和, 石川 博士, 木原 真紀, 田中 宏一, 三橋 暁, 生水 真紀夫
千葉大学附属病院産婦人科


【症例】21歳,1経妊0経産.最終月経より8週0日に他院で子宮内容除去術(D&C)が行われ,肉眼的・病理学的に部分胞状奇胎と診断された.D&C後26日目に下腹痛を主訴に当院を受診し,少量の腹腔内エコーフリー像を認め,排卵痛と診断され帰宅した(hCG 714mIU/ml).翌日未明に下腹痛増強したため当院再受診,腹腔内出血の診断で入院した.その後急速に疼痛増強,出血性ショックに至ったため,緊急開腹術となった.腹腔内出血は約1,200mlで,子宮右卵管付着部に6mm大の創と持続性出血を認めた.同部位の楔状切除術と右卵管切除術を施行した.腹腔の凝血塊に1粒の嚢胞化絨毛を認めた.病理学的には嚢胞化絨毛は全胞状奇胎,楔状切除子宮には中間型トロホブラストの浸潤を認めた.D&C後8週でhCG 7 mIU/mlと速やかに下降したものの,その後低下せず24週でもカットオフに至らない(hCG 4.6 mIU/ml)ため奇胎後hCG存続症と診断した.24週よりMTX単剤療法を行い寛解した.【考察】その後の検討で,子宮内容と腹腔内で見つかった嚢胞化絨毛はともにp57KIP2免疫染色陰性であったため,今回の胞状奇胎は雄核発生奇胎であると考えられた.下腹痛が出現した際に,子宮筋層に明らかな病巣を認めなかったため,下腹痛・出血の原因を胞状奇胎妊娠と結びつけることができなかった.奇胎後に下腹痛が出現した場合には,慎重に管理する必要があると考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(3) 364-364, 2011


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会