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第122回学術集会(平成23年10月30日(日))

【一般演題】
腟分泌物細菌培養同定検査によりメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を認めた妊婦の予後


北井 啓勝, 上條 慎太郎, 村上 功, 玉崗 有告, 福田 良夫, 古市 正和, 伊東 正昭
稲城市立病院産婦人科


産褥婦および新生児のMRSA感染は,まれではあるが重篤な子宮内膜炎あるいは敗血症をきたすことがある.【目的】妊娠中に腟分泌物の細菌培養同定検査によりMRSAを認めた症例について,母児の予後を検討した.【方法】2008年4月より2011年3月までに当院で出産し,妊娠・産褥を通して腟分泌物の細菌培養同定検査によりMRSAを認めた妊婦について,産褥婦および新生児の経過を後方視的に解析した.【成績】対象となる妊婦は2738名であった.このうち妊娠中に腟分泌物培養でMRSA陽性のものは17名(0.6%)おり,平均年齢33.2歳,分娩時BMI 24.6,既往帝王切開率42%であった.産褥熱を認めたものはなかった.新生児1名に日齢3日で発熱を認めたが,MRSA培養の結果は陰性であった.分娩後に発熱を認め,悪露培養によりMRSAが検出された褥婦を2名認めたが,ともに妊娠中の細菌培養ではMRSAは検出されなかった.1例は子宮内膜炎にフロモキセフナトリウムを点滴,他の1例にはセフカペンピボキシル塩酸塩を予防投与していた.【結論】妊娠中に腟内にMRSAを保菌していた妊婦では産褥期のMRSA感染は認められなかったが,症例数が少ないため今後さらに検討が必要と思われる.妊娠期間中の腟分泌培養でMRSAの検出されなかった2名の妊婦に,産褥期にMRSA感染が発症しており,妊娠中のMRSAが陰性であっても,産褥熱ではMRSAを鑑別する必要性が示唆された.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(3) 368-368, 2011


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