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第122回学術集会(平成23年10月30日(日))
【一般演題】
当科で経験した卵巣甲状腺腫7例の臨床的特徴
戸代原 加奈, 町田 静生, 昇 千穂美, 木村 円, 近澤 研郎, 佐藤 友美, 廣瀬 典子, 池田 伴衣, 種市 明代, 竹井 裕二, 藤原 寛行, 鈴木 光明
自治医科大学産婦人科
【目的】卵巣甲状腺腫は腫瘍組織の大部分が甲状腺組織によって占められる,あるいは肉眼的に認められる大きさであるものとされ,卵巣腫瘍のうち0.3%-1%とまれである.今回当科で経験した症例を集積したので,臨床的特徴を報告する.【方法】最近8年間(2003年5月から2011年4月)に当科で経験した卵巣甲状腺腫7例を後方視的に検討した.【成績】同期間に行われた卵巣腫瘍手術1499例(良性1064例,悪性435例)から算出した卵巣甲状腺腫の頻度は0.5%であった.年齢は中央値48才(20代1例,40代3例,50代1例,60代2例)であった.最大腫瘍径の中央値は7cm(5-18cm)で,全例が片側性であった.主訴は腹痛3例,ドックでの卵巣腫大指摘2例,下腹部腫瘤感および下腹部違和感が各1例であった.術前CA125は3例で軽度高値(52,71,143U/ml)であった.術前の甲状腺機能は4例で検索され,全例ほぼ正常であった.MRI検査では5例に0.5-6cmの充実部分を認め,うち3例は同部に造影効果があった.術前のMRI検査から境界悪性以上を疑われたものは4例であった.開腹時100-200mlの腹水貯留を3例に認めた.胸水貯留例はなかった.術中迅速病理診断で卵巣甲状腺腫と診断し得たのは5例であった.術式は患側付属器切除2例,両側付属器切除2例,子宮全摘+患側付属器切除1例,子宮全摘+両側付属器切除2例であった.組織学的には大小のコロイドを入れる濾胞構造からなる甲状腺組織を認めた.【結論】卵巣甲状腺腫は良性腫瘍であるが,画像診断で充実部分や腹水貯留を認めることが多い.稀な疾患ではあるが,悪性腫瘍との鑑別を要する.
関東連合産科婦人科学会誌, 48(3)
377-377, 2011
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