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第122回学術集会(平成23年10月30日(日))

【一般演題】
卵巣成熟嚢胞奇形腫の再発に関する検討


藤本 麻葉, 原田 美由紀, 平池 修, 藤本 晃久, 大須賀 穣, 矢野 哲, 武谷 雄二
東京大学産婦人科


【目的】卵巣成熟嚢胞奇形腫(以下,MCT)は若年女性に好発する良性腫瘍であるが,時に再発する事が知られている.再発リスクについては不明な点が多いため,これを検討する.【方法】当院において,2000.11.1から2010.10.31の10年間にMCTに対して嚢腫摘出術又は片側付属器切除術を施行した患者のうち,当科で6ヶ月以上経過観察が可能であった者を対象とし,超音波検査,MRI等の画像診断にて径2cm以上のMCTと診断されたものを再発と定義し,再発の有無を後方視的に検討した.【成績】上記期間に手術を施行したMCT480例のうち,腹腔鏡手術は454例,開腹手術は26例であった.術後6ヶ月以上の経過観察が可能であった308例の平均年齢は33.7歳,平均観察期間は36.0ヶ月であった.嚢腫の最大径の平均は6.5cmであり,両側MCTを62例,片側MCTを246例に認めた.再発を11例に認め,再発率は3.6%(11/308)であった.再発例の平均年齢32.7歳,再発までの期間は平均38.2ヶ月であり,1年以内の再発が4例(36.3%),5年以内の再発が8例(72.7%)であった.手術施行時の嚢腫最大径の平均は再発例で8.1cm,非再発例で6.4cmであった.再発率は両側MCTで6.5%(4/62),片側MCTで2.9%(7/246)であり,また片側MCT再発例のうち,同側,対側の再発は各々4例,3例であった.なお,腹腔鏡手術と開腹手術で再発率に差を認めなかった.【結論】MCTの術後6カ月以上経過観察した患者の再発率は3.57%であり,その約1/3は1年以内の再発であった.また,両側,径の大きいMCTにおいて再発率が高いことが示唆された.なお,年齢と再発率,術側と再発側,術式と再発率の間には一定の関連を認めなかった.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(3) 378-378, 2011


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