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【症例報告】
間質部妊娠切除術後の同側に再度間質部妊娠を発症した一例


向田 幸子, 藤原 寛行, 種市 明代, 竹井 裕二, 町田 静生, 高橋 寿々代, 大井 朝子, 今井 賢, 鈴木 光明
自治医科大学付属病院産婦人科


 異所性妊娠の反復は約10〜20%に認められるが,外科的切除術を施行した同側に再度起こることは稀である.また間質部妊娠は全卵管妊娠の約2〜4%と最も頻度が低い.我々は間質部妊娠切除術後の同側に再度間質部妊娠を発症した症例を経験したので報告する.症例は36歳4経妊2経産.28歳で左間質部妊娠にて左卵管および間質部楔状切除,29歳で帝王切開術の既往がある.今回,他院にてIVM-ICSI-ETによる妊娠が成立した.妊娠5週5日の尿中HCG 10,838 IU/Lであったが胎嚢は認めなかった.子宮内試験掻爬にて絨毛や胞状奇胎は認めず,妊娠7週0日に尿中HCG 15,000 IU/L以上と上昇していたため異所性妊娠疑いで当院に紹介となった.初診時超音波検査にて子宮内腔に胎嚢は無く,内腔より2 cm離れた左側卵巣近傍に胎嚢様陰影が認められた.同陰影は薄い子宮筋層に覆われており,左間質部妊娠と診断した.開腹したところ,前回の手術により卵管起始部が無く,切開部の決定に難渋した.そこで直接子宮に超音波プローブをあて胎嚢を確認した後,十分な深度が得られるように楔状切除を行った.術中超音波検査は切開部決定に有用であった.間質部妊娠のリスクファクターに同側の卵管切除が挙げられている.前回の間質部楔状切除が浅い場合,卵管切除と同様な状態となり,今回のような反復例が生じる可能性があると考えられた.

Key words:interstitial pregnancy, ipsilateral recurrence, cornual wedge resection

関東連合産科婦人科学会誌, 49(1) 85-88, 2012


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