関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第123回学術集会(平成24年6月17日(日))

【一般演題】
妊産婦の細菌性膣症治療における習慣的温水洗浄便座使用が阻害要因となる可能性について


荻野 満春1, 箕浦 茂樹1, 飯野 孝一2
独立行政法人国立国際医療研究センター産婦人科1, 医療法人社団飯野病院産婦人科2


【緒言】我々は,非妊娠女性で温水洗浄便座の習慣的使用が頚管膣分泌物(CVS)中の細菌叢を悪化させる事実を報告してきた.本研究では,(切迫)早産の主たる要因である「細菌性膣症(BV-like)」の治療に際して習慣的温水洗浄便座使用(以下,使用者)がどのように関わっているかについて検討した.【対象・方法】2008年1月〜2010年3月末迄に「早産予防外来」に登録された妊産婦495例中,既往妊娠歴・腹緊の有無・子宮頚管所見等により(切迫)早産ハイリスク群と判断された104例に対し,ICを取得した後滅菌綿棒で採取したCVSのGram染色及び標準培養を行った.除菌が必要となるBV-like(26例)・Grade I-like(1例)と診断された27例を対象とした.除菌はメトロリニダゾール(MNZ)500mg/分2/日×10日を1クールとした.(倫理面の配慮)Helsinki宣言(東京改訂,2004)・厚生労働省「臨床研究に関する倫理指針;平成16年」に準拠した.【結果】(1)対象27例中使用者は17例(62.96%)だった(2)MNZ治療2クール以上必要となった全例が使用者だった(3)使用者17例中10例(58.82%)は1クールの治療では無効又はGrade I-PMNとハイリスク所見を示したが,“非使用者”では全例Grade Iへの改善を認めた(4)切迫早産・早産既往を有する経産婦7例中5例(71.43%)が使用者だった【考察】以上より,使用者では現妊娠に先行してBV-likeが既存していた?あるいは,除菌を行う一方で汚染を助長する阻害要因となっている可能性が示された.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(2) 282-282, 2012


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会