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第123回学術集会(平成24年6月17日(日))

【一般演題】
子宮峡部に発生した類内膜腺癌の2例


森田 政義, 堀 晋一郎, 鎌田 英男, 手島 映子, 市田 宏司, 本池 良行, 松本 泰弘, 司馬 正浩, 中川 俊介, 竹下 茂樹, 梁 栄治, 綾部 琢哉
帝京大学産婦人科


 子宮峡部に発生する腺癌(以下,峡部癌と仮称)は子宮内膜癌の3〜6.3%を占め,一般的な子宮体癌に比べて若年に発症し,予後不良と報告されている.今回我々は子宮峡部癌を2例経験したので報告する.症例1:43歳2経妊2経産.1年間続く不正性器出血を主訴に前医受診.内膜細胞診はClass3で,MRIで子宮腔内から頸部に及ぶ7.5cm大の腫瘤性病変が認められ,当院を紹介受診した.当院内膜組織診で腺癌を認めたが,原発部位の同定は困難であり,子宮頸部腺癌の疑いで広汎子宮全摘術を施行した.病理組織診断上,峡部から発生した類内膜腺癌(G1)の頸管浸潤を認め,子宮体癌進行期分類pT2N0M0と診断した.後療法としてTC療法を施行した.症例2:43歳0経妊0経産.月経不順,不正性器出血,貧血を主訴に前医受診.MRIにて子宮峡部に腫瘤が認められ,当院を紹介受診した.内膜組織診で類内膜腺癌が認められた.子宮頸部もしくは峡部腺癌の疑いにて広汎子宮全摘術を施行した.病理組織診断上,類内膜腺癌(G2)で,筋層浸潤1/2以上であるが,頸部間質に腫瘍の進展を認めなかった.左閉鎖リンパ節に転移を認め,子宮体癌進行期分類pT1bN1M0と診断した.後療法としてTC療法を施行した.子宮峡部癌は術前に診断がつきにくく,子宮体癌の頸部浸潤例に従って広汎子宮全摘が施行されることが多い.今後症例の蓄積により,最適な術式およびリンパ郭清範囲の決定が望まれる.また,子宮峡部癌は海外において約30%程度Lynch症候群と合併すると言われているが,本邦では報告が小規模であり,今後本腫瘍における遺伝子検査を含めた検索が望まれる.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(2) 284-284, 2012


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