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第123回学術集会(平成24年6月17日(日))

【一般演題4】
当院における子宮頸部初期病変に対するLEEP円錐切除術の検討


大橋 浩文, 阿部 一也, 小池 ひとみ, 村木 紗知, 長谷川 澄子, 間瀬 徳光, 難波 直子, 上田 万莉, 疋田 裕美, 森田 豊, 丸茂 元三, 石田 友彦
板橋中央総合病院産婦人科


【目的】子宮頸部初期病変の診断には,細胞診,コルポ診,狙い組織診が行われるが,さらに確定診断として円錐切除術(以下Cone)が行われる.今回,Coneを施行した症例の成績を検討して,子宮頸部初期病変の診断における問題点について考察を加えたので報告する.
【方法】平成18年6月から23年12月までに当科にてLEEP(高周波凝固療法)によりConeを施行した123例を検討した.
【成績】細胞診の診断がConeの診断と一致した正診率は123例中70例の56.9%であり,過小評価率は40例の32.5%であった.狙い組織診の診断とConeの診断が一致した正診率は123例中91例の73.0%であり,過小評価率は32例の27.0%であった.細胞診の診断と狙い組織診の診断を考慮しても,123例中18例の14.6%が過小評価になり,Coneをする意義があると思われる.また,Cone後の術後出血が10例,頸管狭窄が4例,再発が2例,切除断端陽性が7例あった.断端陽性例のうち子宮全摘術をした上皮内癌(CIS)の2例と他施設で広汎性子宮頸部摘出術を受けた浸潤癌の1例に病変の残存を認めたが,ほかは再Coneしたが病変の残存なくフォローしている.CISの切除断端陰性の19例と微小浸潤癌(MIC)の切除断端陰性の2例はCTやMRIで異常なく,Coneだけでフォローしている.Cone後に分娩したのは6例で,頸管長は33−46mmで早産徴候なく,39−41週で2678−4390gの生児を得ている.
【結論】Coneは有力な確定診断法であり,CISやMICでもLEEPで治療可能である.とくに若年者や未産婦には,有用な治療法と思われる.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(2) 296-296, 2012


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