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第123回学術集会(平成24年6月17日(日))

【一般演題5】
無症状ながら超音波所見を根拠に行った自治体子宮体癌検診を契機に子宮癌と診断された4例


江夏 亜希子
四季レディースクリニック婦人科


 子宮体癌検診の適応は,不正出血などの症状から医師が判断せねばならず,無症状のうちに発見する機会を逃している可能性も否定できない.当院では自治体検診受診者のうち希望者に超音波検査を追加し,子宮内膜所見によって体癌検診を行っている.2010年5月から2011年12月に自治体検診を受診した689名のうち155名に内膜細胞診を行い,陽性2例,疑陽性1例,偽陰性1例を認めたため,そのエコー所見と経過を報告する.
【症例】1)61歳(閉経51歳),未経妊,不正出血なし.内膜3.9mm,11mm大の粘膜下筋腫を疑う所見あり.内膜細胞診陽性で他院紹介,根治術施行.子宮体癌Ib期.
2)59歳(閉経52歳),2経産,不正出血なし.内膜1.9mmだが更年期症状ありHRTの可否確認のために施行した内膜細胞診で陽性.他院紹介し根治術施行.子宮頚部上皮内腺癌.
3)38歳,未経妊(排卵誘発歴あり)月経周期整,不正出血なし.内膜7.6mm,一部9mmの内膜ポリープを疑う高輝度部分を認め,内膜細胞診施行し疑陽性.他院紹介し子宮体癌と診断.黄体ホルモン療法で悪性所見消失し子宮温存.
4)37歳,未経妊.5年前他院で内膜ポリープ指摘(子宮鏡)されるも無治療.内膜厚16.9mmにて内膜細胞診施行し陰性.タイミング指導で半年経過後も妊娠成立せず,内膜ポリープ切除目的に他院紹介.TCR後の組織で類内膜腺癌の診断,子宮全摘術施行.
【結語】行政検診における子宮体癌検診は不正出血があった40歳以上が対象となっているが,今回報告した4例はいずれもその基準には当てはまらなかった.超音波検査を併用し,子宮内膜肥厚や腫瘤性病変がある場合に積極的に検査を行うことで子宮体癌の早期発見に寄与できる可能性が示唆された.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(2) 298-298, 2012


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