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第123回学術集会(平成24年6月17日(日))

【一般演題10】
妊娠後期に気胸を発症し,計画分娩とした一例


牛久 妙, 日下田 大輔, 諏訪 裕人, 宮本 純孝, 西村 俊信, 中村 学, 安藤 昭彦
さいたま赤十字病院産婦人科


【緒言】妊娠中の自然気胸発症は比較的稀であり,その管理,分娩方法については確立されていない.今回我々は気胸既往があり,妊娠後期も気胸を発症したが,トロッカー留置下に分娩誘発を行い経腟分娩に至った症例を経験したため報告する.【症例】36歳,初産.家族歴:父,祖母,叔父,叔母に気胸既往あり.既往歴:2000〜2007年 気胸を6回発症.2001年 胸腔鏡下ブラ結紮術施行.このとき内膜症性気胸等を示唆する病変を認めず.その後も気胸を繰り返し,胸腔ドレナージ施行.現病歴:自然妊娠成立後,当院妊婦健診施行し明らかな異常なく経過.妊娠37週6日 胸部苦悶感にて受診.胸部レントゲンで左気胸を認めた.入院,トロッカー留置し,数日で気胸は改善.分娩方法につき検討し,術前検査施行後,トロッカーを留置した状態で分娩誘発の方針とした.妊娠38週4日 オキシトシン点滴にて分娩誘発開始.胸腔内圧上昇を防ぐため努責をかけず児頭下降を待機.分娩第2期遷延にて吸引分娩施行.男児,2974g,Apgar score 8-9にて出生.分娩後も気胸の増悪なくトロッカー抜去.産後7日 母児共に退院となった.【考察】気胸合併妊娠の発症妊娠週数は3rd trimesterが最も多く,妊娠中の再発率は44%と言われる.初回治療は胸腔ドレナージが最も多く,繰り返す例では胸腔鏡下手術が選択されることが多い.分娩様式については自然分娩が58%,次いで吸引・鉗子分娩が21%を占め,帝王切開や手術的経腟分娩の適応は産科的適応でよいとされる.本症例では気胸を複数回繰り返しており,分娩中の気胸再発を考慮して計画分娩とした.気胸合併妊娠は妊娠週数に応じて気胸管理,分娩方法検討が必要と考えられる.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(2) 313-313, 2012


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