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第123回学術集会(平成24年6月17日(日))

【一般演題13】
進行性婦人科がんとの鑑別を要した乳癌腹腔内再発の2例


齊藤 佳子1, 楯 真一1, 山本 憲子1, 錦見 恭子1, 碓井 宏和1, 加藤 一喜1, 生水 真紀夫1, 清川 貴子2
千葉大学医学部附属病院婦人科1, 千葉大学医学部附属病院病理2


 再発乳癌の好発部位は肺・肝・骨であり,腹腔内再発は稀である.今回,進行性婦人科がんとの鑑別を要した乳癌腹腔内再発の2症例を経験したので報告する.[症例1]51歳,2経妊2経産.43歳時に両側乳癌に対し両側温存手術,TAM投与を受けた.腹痛を主訴に前医を受診した.骨盤内に充実性腫瘍(9cm)を認めた.卵巣癌・腹膜播種を疑って開腹したところ子宮・卵巣は正常大であった.左広間膜に10cm大の腫瘤を,腹腔内全体に多発小結節を認めた.腹膜原発と判断し,子宮・両側付属器・大綱・播種巣切除,リンパ節廓清を行った.病理学的に,乳癌の再発と診断された.[症例2]74歳,4経妊3経産.62歳時に右乳癌に対し全摘術と薬物療法を受けた.子宮筋腫の経過観察中に急激な腫大(6cm)を指摘され当科に紹介された.PET集積,血中LDH上昇(988U/l)などから子宮肉腫を疑って開腹した.子宮は臍に及ぶ高さに腫大し膀胱・腸管と癒着し,腹腔内播種を認めた.卵巣は正常大であった.子宮・両側付属器・播種巣切除を行った.子宮腫瘍の病理検索から,転移性乳癌と診断された.[結語]いずれも術前に乳腺外科から乳癌再発の可能性は低いとのコメントを得ていた症例である.乳癌が腹腔内に再発・転移する可能性は低いと考えられるが,乳癌そのものの頻度が上昇しており,骨盤内腫瘤の診断にあたっては,乳癌の既往患者では乳癌の腹腔内再発・転移も念頭に置く必要があると考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(2) 322-322, 2012


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