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第123回学術集会(平成24年6月17日(日))

【一般演題14】
子宮筋腫による過多月経の発生機序に関する考察


丸茂 元三, 阿部 一也, 小池 ひとみ, 長谷川 澄子, 村木 沙知, 間瀬 徳光, 難波 直子, 疋田 裕美, 上田 万莉, 森田 豊, 大橋 浩文, 石田 友彦
板橋中央総合病院産婦人科


【目的】貧血を生じる女性特有の疾患として最も頻度が高いのが,子宮筋腫である.過多月経で貧血を生じる筋腫は,子宮内腔を変形するものであり,粘膜下筋腫で生じやすいが,ほかの筋腫でも大きくなれば生じ得る.なぜ過多月経を起こすかは不明な点も多いが,局所的循環障害や子宮筋の収縮不全,粘膜下筋腫による子宮内膜の肥厚,また筋腫のために子宮内腔が拡大し月経時に剥がれ落ちる内膜の量が増えるためなどと考えられている.今回我々は,過多月経の起こる機序の一つとして,子宮の収縮に着目し,月経時の子宮収縮の有無と貧血の有無について検討した.【方法】対象は,子宮筋腫が筋層内,または粘膜下筋腫に存在する90症例.過多月経の有無をHb9.0g/dl以上と9.0g/dl未満で2群に分け,子宮収縮の強さを月経時痛の有無で検討した.【成績】過多月経あり群の症例は55例,年齢30〜53(平均45.7)歳,最大筋腫径1.0〜17(平均6.8)cm,Hb1.0〜8.8(平均6.3)g/dl,月経期間4〜17(平均6.3)日.過多月経なし群の症例は35例,年齢30〜53(平均42.3)歳,最大筋腫径1.5〜13(平均6.4)cm,Hb9.0〜13.5(平均11.3)g/dl,月経期間2〜20(平均6.2)日.過多月経あり群のうち月経時痛ありが9例(16%)なしが46例(84%)に対し,過多月経なし群のうち月経時痛ありが22例(63%)なしが13例(37%).過多月経あり群は過多月経なし群に比べ有意(p<0.0001)に月経時痛がないことがわかった.【結論】子宮筋腫による過多月経の機序として,月経時に子宮収縮が弱いために出血が増えることが一つの要因であることが示唆された.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(2) 323-323, 2012


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