関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第123回学術集会(平成24年6月17日(日))

【一般演題23】
体操用ゴムチューブを利用した骨盤ケアにより分娩時出血量の減少はもたらされるか?(A Pilot Study)


古屋 智, 菊池 芙美, 香川 珠紀, 高橋 英彦, 窪谷 潔, 窪谷 健
窪谷産婦人科


【目的】妊娠・分娩・産褥期に適切な骨盤ケア(骨盤の緩みや歪みを改善し,正常な骨盤形態を保持すること)がおこなわれることで腰痛・切迫早産・尿もれなどの症状が改善し,分娩時出血量も減少するとの報告がある.今回われわれは分娩期の体操用ゴムチューブを使用した骨盤ケアにより,分娩時出血量に何らかの影響があるかどうかを検討した.【方法】ゴムチューブ使用下の分娩に対して同意の得られたA群(57例)およびゴムチューブを使用しなかったB群(72例)で分娩時出血量を含めた各因子を群間で比較検討した.A群では分娩第2期から分娩後2時間にわたり,上前腸骨棘と大腿骨大転子の間および恥骨結合上を通る骨盤円周にゴムチューブを巻きつけた.この介入操作以外は両群で通常の分娩管理をおこなった.【成績】分娩時平均出血量はA群:225±158ml(範囲:36〜763ml),B群:319±273ml(範囲:46〜1600ml)であり,A群で有意に少なかった(P<0.05).分娩時出血量が500ml以上の症例はA群で4例,B群で11例とA群に少ない傾向にあったが,統計学的有意差はなかった.A群ではB群に比して機械的分娩例(4例:14例)や産科麻酔施行症例(1例:10例)は少なかった(P<0.05).母体年齢,初産/経産の割合,分娩所要時間,児体重などは群間で有意差はみられなかった.A群において母児への有害事象例は確認されなかった.【結論】分娩時の体操用ゴムチューブを用いた骨盤ケアにより分娩時出血量の減少がもたらされることがわかった.また,機械的分娩や産科麻酔など介入が必要な異常分娩例が減少する可能性が示唆された.今後さらに対象症例数を増やし,randomized controlled trialをおこなう予定である.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(2) 350-350, 2012


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会