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<< 学会誌へ戻る 卵巣癌は早期発見が難しく，症状がみられた時点で多くは進行癌で婦人科悪性腫瘍では最も治療が困難である．今回，我々は50歳の1a期，画像・病理的診断の困難な明細胞腺癌を経験した．内診所見では左付属器可動性に乏しい鵞卵大のhard massを触知．腫瘍マーカーはCA125，CA19-9とも正常範囲．骨盤MRIでは左卵巣に薄い隔壁様構造とコンポーネントごとにやや信号が異なる液体を有するφ約45mm大の嚢胞性腫瘤を認め，隔壁構造はDWIで淡い高信号を呈するが造影効果は明らかではなかった．その後，開腹左付属器切除施行．左卵巣嚢腫は広間膜と直腸，子宮に癒着し完全に埋没しDouglas窩は完全閉塞であった．術後病理検査で検体の一部に明細胞腺癌を認め，腹式子宮全摘術，右付属器切除術，骨盤・傍大動脈リンパ節郭清，大網部分切除術施行．病理検査でリンパ節に明らかな転移を認めなかった． 関東連合産科婦人科学会誌, 49(3) 399-399, 2012 |
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