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第124回学術集会(平成24年10月28日(日))

【一般演題】
巨大頸管ポリープの像を呈したポリープ状異型腺筋腫(APAM)の一例


宮下 昭太, 橘 涼太, 志村 隆行, 山田 諭, 清澤 恵未, 菊川 忠之, 山田 靖, 近藤 沙織, 鹿島 大靖, 宮本 強, 岡 賢二, 塩沢 丹里
信州大学産婦人科


 ポリープ状異型腺筋腫(atypical polypoid adenomyoma;APAM)は主として子宮体下部から内頸部上部に発生する比較的稀なポリープ状の腫瘍である.病理学的には異型を示す子宮内膜腺上皮が部分的に桑実胚様細胞巣を伴って,異型のない平滑筋成分からなる間質の中に分布する.今回腟内に突出する巨大な頸管ポリープの像を呈した稀な症例を経験したので報告する.症例は22歳未婚未経妊の女性で,18歳頃から持続する水様性帯下を主訴に近医婦人科を受診した.腟内に弾性軟な8cm大の腫瘤を指摘され精査加療目的に当科へ紹介された.MRIにて長径11cmにおよぶ境界明瞭な多房性腫瘤を認め,茎は頸管内から子宮体下部の後壁に認めた.巨大頸管ポリープまたは変性子宮筋腫を疑い腟式に腫瘍摘出術を施行した.腫瘍は灰白色調で脆く,豊富な粘液を含んでいた.病理検査では平滑筋の間質内に頸管腺と内膜腺に類似した複雑な形状をもつ異型腺管が増殖しておりAPAMと診断した.術後水様性帯下は消失し,現在外来経過観察中である.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(3) 405-405, 2012


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