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第124回学術集会(平成24年10月28日(日))
【一般演題】
塩酸リトドリン点滴減量・中止時の芍薬甘草湯併用の有用性について
和田 麻美子, 大井 恵, 朝田 嘉一, 渡辺 直子
山梨赤十字病院産婦人科
塩酸リトドリンを点滴してtocolysisをした際,点滴中止後に一時的な子宮収縮の増強,いわゆるリバウンドがみられることは実際に臨床の場でよく経験することである.その程度が著しい場合には点滴の再開を余儀なくされて入院が長期化したり,子宮収縮がそのまま陣痛に移行して早産にいたることもある.芍薬甘草湯は,漢方薬には珍しく即効性があり,プロスタグランジンの産生抑制作用があるため,婦人科領域では月経痛の治療に用いられている.また,成分中のpaeoniflorinやglycyrrhetic asidの子宮収縮抑制作用が報告されている.このことより芍薬甘草湯は,妊娠子宮に対して,β-stimulantである塩酸リトドリンとは異なる作用機序で子宮収縮抑制作用を発揮すると期待できる.われわれは最近,塩酸リトドリンの点滴減量・中止の際に,塩酸リトドリンと芍薬甘草湯の内服を併用しはじめた.芍薬甘草湯の併用が,臨床上問題となるような強いリバウンドの回避に有用であるかどうか検討し報告する.
関東連合産科婦人科学会誌, 49(3)
419-419, 2012
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