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第124回学術集会(平成24年10月28日(日))

【一般演題】
帝王切開術施行後に呼吸障害を発症した間質性肺炎合併妊娠の1例


木下 紗林子, 小林 浩一, 坂巻 健, 野村 香央里, 神津 円, 後藤 美希, 高村 将史, 冨尾 賢介, 山本 直子
社会保険中央総合病院産婦人科


 間質性肺炎は50歳以降に好発する予後不良疾患であり,合併妊娠は稀である.今回我々は,分娩後に増悪した間質性肺炎合併妊娠の一例を経験したので報告する.症例は44歳.0経妊0経産.多発子宮筋腫合併妊娠.間質性肺炎は38歳初発,39歳で1度再発したが,治療後呼吸障害なく妊娠許可が得られていた.自然妊娠後,妊娠経過は順調.妊娠37週0日,UARI 0.67,MCARI 0.66と血流異常あり,ノンストレステストにて変動一過性徐脈と基線細変動の低下を認め,胎児機能不全の診断にて緊急帝王切開術施行した.術後2日目呼吸苦の訴えあり.血液酸素飽和度94%,動脈血酸素分圧65.5mmHg,同二酸化炭素分圧33.8mmHgであった.肺動脈塞栓症を疑い,造影CTおよび心エコーを実施した.しかし,肺動脈塞栓症所見は認めず,CTでは過去の間質性肺炎像に類似した下葉の浸潤影を認め,間質性肺炎急性増悪の診断となった.ステロイドパルス療法を開始し,その後動脈血酸素分圧93.6mmHgと,血液ガス所見の改善を認め,ステロイドは漸減.術後15日目に母児ともに退院した.その後間質性肺炎の再発は見られていない.今回,間質性肺炎合併患者の産後呼吸障害を経験した.今後高齢妊婦の増加に伴い,このような合併妊娠症例は増加すると考えられる.しかし,その妊娠中や産後の経過について不明な点が多い.今回の再発の誘引や時期に関して文献的考察も含めて報告する.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(3) 433-433, 2012


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