関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第124回学術集会(平成24年10月28日(日))

【一般演題】
全身麻酔下帝王切開術後,喉頭浮腫にて気管切開を要した強直性脊椎炎合併妊娠の一例


梶山 明日香, 鳥羽 三佳代, 大井 理恵, 宮坂 尚幸, 久保田 俊郎
東京医科歯科大学周産女性診療科


 強直性脊椎炎(AS)は脊椎や仙腸関節が慢性炎症により骨性強直を来たす疾患で,頚椎強直により挿管困難を来たすことがあると言われている.今回,分娩停止のため全身麻酔で緊急帝王切開後,喉頭浮腫をきたし気管切開を要したAS合併妊娠を経験したので報告する.症例は35歳の初産婦で,2年前から発作的な背部の激痛があり,ASの診断で当院に通院していた.妊娠9週で当科を初診,BMI40.5kg/m2と高度肥満を認めたが,妊娠経過に特記すべきことはなかった.妊娠40週に陣痛発来し経腟分娩を試みたが,回旋異常により分娩停止となった.高度肥満により脊椎麻酔が困難と判断されたため,全身麻酔で帝王切開を行うこととしたが,気道困難のため気管内挿管にやや難渋した.帝王切開終了後抜管し帰室したが,咽頭痛,嗄声,呼吸苦が出現し次第に増強した.術翌日の診察にて著明な喉頭浮腫が認められたためステロイド治療を行ったが,術後2日目に喉頭浮腫が増悪,上気道狭窄による窒息の危険があるため気管切開しカニューレを留置した.その後自覚症状は改善,ステロイド治療の継続で喉頭浮腫が徐々に消退したため,気管切開後6日目にカニューレを抜去,13日目に退院となった.帝王切開時の気管内挿管が喉頭浮腫の誘因となったと考えられるが,それがここまで増悪した原因は不明である.本症例の様に複数のリスク因子を有する妊娠では,緊急帝王切開時の麻酔方法も含めた周到な準備が必要である.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(3) 434-434, 2012


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会