関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第124回学術集会(平成24年10月28日(日))

【一般演題】
発作性夜間ヘモグロビン尿症合併妊娠(PNH)の一例


森本 恵爾1, 青木 宏明1, 久田 裕恵1, 黒田 高史1, 松井 仁志1, 佐薙 佳世1, 田沼 有希子1, 小曽根 浩一1, 小竹 譲1, 佐々木 寛1, 岡本 愛光2, 西脇 嘉一3
東京慈恵会医科大学附属柏病院産婦人科1, 東京慈恵会医科大学附属病院産婦人科2, 東京慈恵会医科大学附属柏病院腫瘍血液内科3


【緒言】発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)は稀な疾患であり,妊娠・分娩例は極めて少数である.半分以上の症例で妊娠・分娩時に合併症を引き起こすことが報告されており,特に血栓症や感染症が問題となる.今回我々はPNH症例の妊娠分娩管理を経験したので報告する.【症例】31歳,0経妊0経産.7歳時にPNHおよび再生不良性貧血(AA)と診断.症状は溶血が中心でステロイド等での治療を施行した.28歳より当院内科にて鉄剤のみで経過観察を行なっていた.自然妊娠成立し当科受診.抗凝固のため早急にヘパリンカルシウム使用を考慮したが,申請等の関係から妊娠20週より開始.妊娠初期に軽微な絨毛膜下血腫が認められるも,妊娠経過は順調.妊娠38週3日前期破水にて入院.自然陣痛発来せず翌日オキシトシンによる誘発分娩を開始.有効陣痛がなかなか得られず分娩進行は遷延しており,発熱は認めなかったが血液検査上WBC 20000/μL,CRP 4.7mg/dlと上昇,血小板4万/μLと低下していたため,血小板輸血施行後,全身麻酔下に緊急帝王切開術を施行した.術後1日目からワーファリンを導入.D-dimerが術後6日目に上昇し血栓症を疑ったが,造影CTにて下肢深部静脈血栓症および肺血栓は認めなかった.胎盤病理では絨毛膜羊膜炎2〜3度の所見を認めた.児の経過は順調であった.【結論】PNH合併妊娠の周産期管理を行い,正期産で生児が得られた.分娩時に急激な血小板低下及び炎症反応の上昇を認めたが重症化することなく管理が可能であった.妊娠・産褥期の血栓症に関してもヘパリンカルシウム及びワーファリンにより予防できた.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(3) 438-438, 2012


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会