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第124回学術集会(平成24年10月28日(日))

【一般演題】
妊娠20週で重症大動脈弁狭窄を疑った1症例


出内 治奈, 根本 芳広, 岡田 直人, 田中 宏明, 國重 隆生, 植田 修介, 清水 篤
海老名総合病院産婦人科


【緒言】大動脈弁狭窄症は先天性心疾患の3〜6%を占めるとされ,先天的な左室流出路閉塞を来す疾患群である.また,胎児早期に診断された大動脈弁狭窄では左心低形成症候群へ進展する場合もあると考えられている.胎児期に特に問題になってくるのは,重症大動脈弁狭窄(critical AS)といわれる,胎児,新生児期に心不全や低心拍出を呈するものである.今回我々は,妊娠19週で胎児心疾患を疑い,その後20週にてcritical Asを疑ったがその後胎児死亡となった一例を経験したので超音波画像所見を中心に報告する.【症例】38歳1経妊1経産19週の妊婦健診で軽度左室拡大を認め,20週で軽度の心嚢液貯留,CTAR=39%ゴムまりの様な著明な左室拡大と収縮能の低下,僧帽弁の開放は不良で逆流を認めた.卵円孔は左右にシャントしていた.大動脈弁の開放も不良で逆行性の大動脈弓血流を認め,critical Asを疑った.胎児の推定体重は週数相当であった.その後22週で胎内死亡となった.胎児に明らかな外表奇形は認めなかった.ご家族の意向により,剖検などは行わなかった.【考察】今回の症例は胎内死亡となったが,生存例でも出生後はcritical Asの場合,動脈管の狭小化により,呼吸障害,末梢循環不全といった心不全症状が現れる.このため生後早期からの介入が必要であるため胎児期に正確な診断,病態の評価が求められる疾患と考えられる.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(3) 444-444, 2012


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