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第124回学術集会(平成24年10月28日(日))

【一般演題】
助産院嘱託医契約症例の分娩転帰の検討と今後の改善点


吉田 惠美子, 三輪 綾子, 河村 彩, 竹元 葉, 小泉 朱里, 山田 いずみ, 太田 武雄, 永井 富裕子, 糸賀 知子, 西岡 暢子
越谷市立病院産婦人科


【目的】埼玉県では年間分娩数およそ6万件のうち約1%が助産院分娩となっている.当院では平成19年4月より7施設の助産院と嘱託医契約を結び平成24年3月までに延べ581人の妊産婦管理を連携して行ってきた.助産院における安全な分娩の実施においては助産院と産婦人科医師の密接な連携が必須であり,評価および今後の改善を目的に後方視的に分娩転帰の検討を行った.【対象】平成19年4月から平成24年3月の5年間に助産院分娩希望で当院を受診した全症例を対象とした.助産院分娩対象者は,日本助産師業務ガイドライン2009で基準が示されている低リスク妊産婦である.【方法】助産院分娩希望者は当院で妊娠24週,30週,36週,40週に妊婦健診を受診している.30週,36週では超音波検査による胎児スクリーニングを施行しリスク評価を行っている.当院を受診した妊婦の分娩転帰の検討を行った.【結果】対象期間における全581例中477例が助産院分娩に至った.助産院分娩とならなかった104例のうち59例は,PROM,GDM,PIHやGBS陽性等の母体合併症,および骨盤位やFGR等の胎児因子により妊娠中のリスク評価から助産院分娩不適当と評価した.助産院分娩を予定していた45例のうち17例は予定日超過にて分娩誘発を行った.また28例は助産院から母体搬送となっており,分娩停止7例,前期破水8例,NRFS2例,弛緩出血2例,癒着胎盤2例,常位胎盤早期剥離1例,臍帯脱出1例,その他3例であった.【結論】病院での健診を行うことで産科的合併症を評価することが可能であった.しかし,低リスク妊娠であっても周産期において予測不可能な重篤な合併症起こすことがあり,情報の共有および連携が重要と考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(3) 453-453, 2012


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