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<< 学会誌へ戻る 【緒言】異所性妊娠に対する手術療法後，5〜20%の割合で絨毛細胞の存続によるPEP（persistent ectopic pregnancy）発生の報告がある．今回，異所性妊娠術後に稀な経過を辿ったPEP2例を経験したので報告する．【症例】（症例1）34歳，0経妊0経産．自然妊娠．最終月経より5週2日，左卵管膨大部妊娠の診断で腹腔鏡下左卵管切除術を施行した．病理所見で左卵管内に絨毛組織を認め，その他異常所見はなかった．術後hCG値は順調に低下したが，術後19日目に再上昇を認めた（491→905 IU/L）．画像検査にて病変を同定できなかったが，その後も上昇を認めたためMTX 50mgを計2回全身投与した．投与後hCG値は順調に低下し，MTX療法開始後42日目にhCG 4.3 IU/Lまで低下を認めた．（症例2）24歳，2経妊1経産，既往に異所性妊娠1回あり（待機療法）．自然妊娠．最終月経より妊娠7週3日，左卵管峡部妊娠に対して腹腔鏡下左卵管切開術を施行した．病理組織で絨毛成分を認め，悪性所見はなかった．術後14日目にhCGは6.3 IU/Lまで低下したが，術後58日後目に腹痛とhCG値の再上昇（2069 IU/L），左卵管の腫大を認めたため左卵管切除術を施行．左卵管内に絨毛組織を認め，その他特記すべき異常所見はなかった．術後14日目にhCG 1.6 IU/Lまで低下を認めた．【結語】今回，異所性妊娠術後に稀な経過を辿ったPEP2例を経験した．特に症例2はhCG値が6.3 IU/Lまで低下した後の再上昇であり，極めて診断が困難であった． 関東連合産科婦人科学会誌, 49(3) 463-463, 2012 |
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