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第124回学術集会(平成24年10月28日(日))
【一般演題】
当院で経験した悪性ブレンナー腫瘍の一例
高木 綾子, 川口 美和, 巽 英樹
(独)国立病院機構相模原病院産婦人科
【緒言】卵巣ブレンナー腫瘍は表層上皮性・間質性腫瘍に分類される稀な腫瘍であり,卵巣腫瘍全体の2〜3%を占める.その90%が良性腫瘍であり,悪性腫瘍は2〜5%を占めるのみである.今回,われわれは卵巣悪性ブレンナー腫瘍の1例を経験したので,その臨床経過,組織診所見を中心に報告する.【症例】症例は67歳,2経妊2経産.5月頃より下腹部膨満感出現し,近医を受診.MRIで左骨盤内に多房性の腫瘤を指摘され,当院紹介初診となる.精査の結果,卵巣癌が疑われたため初回手術を施行した.迅速病理では類内膜腺癌(G3)か悪性ブレンナー腫瘍の診断であったが,腹腔内は強度の癒着で根治手術は出来ず左付属器切除術で終了した.病理検査の結果,悪性ブレンナー腫瘍の診断であった.術後DC療法6コース施行後,セカンドデバルキング手術を施行した.残存する悪性所見はなく,術後DC療法2コース施行ののち,外来で経過観察していた.2年経過しCA125が上昇傾向のためCT検査を行うも,再発所見なく経過観察していたが,血便を認めCT検査でS状結腸に造影効果を有する腫瘍が認められた.CF下での生検では悪性所見は得られなかった.その後も腫瘍マーカー上昇し,再発が考えられ,外科の協力で手術を施行.腫瘍を同定し,S状結腸切除を行った.結果は悪性ブレンナー腫瘍の再発であった.術後は本人の希望で化療は行わず,現在外来にて経過観察中である.【結語】ブレンナー腫瘍は稀な腫瘍である.術前,術中迅速での診断は困難であり,治療も確立されていない.今後悪性ブレンナー腫瘍に関して症例の集積を行い,有効な化学療法を含めた治療法について詳細に検討していく必要がある.
関東連合産科婦人科学会誌, 49(3)
480-480, 2012
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