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第124回学術集会(平成24年10月28日(日))

【一般演題】
不妊治療中に卵巣癌,Trousseau症候群を併発し急激な転機をとった症例


門間 美佳, 井上 裕美, 木幡 豊, 日下 剛, 福田 貴則, 大林 美貴, 鵜沢 芳枝, 市田 知之, 外山 唯奈
湘南鎌倉総合病院産婦人科


【はじめに】不妊治療中に多臓器梗塞,大動脈弁の心内膜炎を発症し大動脈弁置換術を施行,その後卵巣癌が判明し手術,化学療法を施行したが,脳梗塞,DICを発症し救命し得なかった症例を経験したので報告する.【症例】36歳,既婚,0経妊0経産.他院にて2年間不妊治療を行っていた.2011年10月27日採卵,胚移植したが胎児心拍確認できず12月14日子宮内掻爬術施行.12月12日爪の点状出血に気づく.12月16日右下腹部痛を認め,当院救急外来を受診.CTにて脾梗塞,右腎梗塞,左腎楔状梗塞,卵巣周囲に多発する嚢胞状病変を認め,心エコーで大動脈弁に疣贅を認めた.感染性心内膜炎による多臓器梗塞と考えられ心臓外科に入院.12月28日 MRIで骨盤内腫瘤,腫瘍マーカー高値を認め,卵巣悪性腫瘍の可能性を考え年明けに手術予定であった.妊孕性温存の希望が強い.1月4日大動脈弁の疣贅遊離の危険性が高まり緊急で大動脈弁置換術施行(機械弁).1月18日術後より認めた腹水から悪性細胞を検出.術後経過が不良で婦人科手術にふみきれず.2月6日単純子宮全摘術,両側付属器摘出,大網部分切除を施行した.腹腔内は播種強く残存病変多数あり.病理結果はmucinous adenocarcinoma.2月17日再度爪の点状出血が出現.心エコーにて僧帽弁に疣贅を認めた.ここまで血液培養はすべて陰性.2月29日多発脳梗塞を発症し,失語,右上肢麻痺.3月2日卵巣癌に対しTC療法を開始したが,DICを発症.3月11日入院後86日で永眠された.【結語】Trousseau症候群は胃癌,卵巣癌などの粘液性腺癌に合併し凝固亢進状態による動静脈血栓を引き起こす病態である.婦人科癌に合併するTrousseau症候群について文献的考察を加えて報告する.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(3) 481-481, 2012


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